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9.11

何気なく友人のSNSを見ていたら、今日は9.11だったことを思い出し、2001.9.11のことを思い出しました。


当時私は某製薬企業の非臨床薬理研究員。会社の研究テーマだった膵B細胞の研究、生理学に興味を持ち始め、研究者として頑張っていきたいと再決意した頃でした。これと前後して、研究者としてスキルアップするために、学位を取り、留学をする目標を立てていました。まだまだ現在のように簡単に情報が得られなかった時代、留学するにしても候補の研究室をさがしたり、師となる先生を探すのも大変でした。


関連論文を数百報読み漁って、何人かの先生に目を付け、学会会場で論文の質問をする、というアプローチで留学先を探すことと戦略立て、運よくEASD 2001(欧州糖尿病学会)に出張参加する機会を得たのでした(社内提案書を通すのが大変でした)。英国スコットランド、グラスゴーで開催されたEASDには、欧州はもちろん、米国からも多くの研究者が参集します。業務となる情報収集を行いつつ、目星を付けた先生が登壇する会場出口で出待ちをし、挨拶をして、ランチタイムやポスター会場で時間を取ってもらうと言うやり方で。


この時、最も「この先生に師事したい」と思ったのが、後の留学先KU LeuvenのFrans Schuit教授でした(当時はVUB)。もっとも留学してラボパーティの際にこの話をして「覚えていましたか?」と聞いたら返事は「覚えていない」でしたが。。。。


そのような学会を忙しく過ごしていた時、突然会場がざわつき始めました。周りの一部がヒソヒソ話から少し大きな声での会話になり、しばらくすると会場アナウンス。会場内のTVモニターに9.11 WTCの惨劇がBreaking Newsとして映し出され、ようやく事の重大さが分かってきました。それからは、学会終了後にどうやって日本へ帰るのか、帰れるのか、その情報集めに奔走した記憶があります。


物々しい空港でのセキュリティー、イミグレーションの長蛇の列を経て予定より半日以上遅れて日本に帰ってくることが出来ました。


人災にしろ、天災にしろ、いつやってくるか正確には分かりません。今できることを、精一杯やりきる、先送りしないことが大事なのかと。できることを、最善を尽くして、やりきる。これは人生でも、研究でも同じことだと思っています。

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